ニューオリンズ在住トロンボーン吹き
Haruka Kikuchi 菊池ハルカ
unforgettable tour & vacation, 2017

7月5日にNew Orleansを発ち、

7月7日から17日まで イタリアのPergiaで Umbria Jazzに参加。

そこから日本に滞在していましたが、
完全に夏休みを満喫させてもらいました。

8月9日に、New Orleansに帰ります。


これは、イタリアの電車の中からみた ヒマワリの花。

今回の日本滞在は、ビザの更新でした。



ビザは個人的な話なので、慎みますが、


このツアーと夏休みが、私の一つの区切りになったので


その背景を書き留めさせてください。



(一応、トラブルによる滞在ではないんです^^


 夏休みで大使館が混んでいたのですが、


 ちゃんともらえました!)




アメリカの移民局による滞在許可のようなものは6月におりていたので、


本来なら、今頃もNew Oreansのフェスに参加して、


ツアーにも参加している予定でした。



その予定をすべてキャンセルすることになったのは、


このイタリアツアーに参加したため、なのですが、


それだけのリスクがあっても、どうしても参加したかった。




なぜか。




それは、お金でもキャリアでもなく、私の「気持ち」の問題でした。



2013年12月末、


私は何の後ろ盾もなく、一人で渡米しました。



全てのミュージシャンのことを愛していたので、


みんなと仲良くさせてもらいたいと思い、


ご縁あってぽつぽつと演奏の機会をいただき、


最初にレギュラーとしてバンドに迎え入れてくれたのが、


Shotgun Jazz Bandでした。



1番やりたかった、トラディショナルジャズ。



バンド自体も大きくなり始めている最中で、


一気にたくさんの友達ができました。



チップの集め方、数え方から何から何まで、


私はこのバンドで学びました。



ファミリーって呼んでもらっていました。
ずっとファミリーだと思ってた。



転機は、私が違うバンドに呼ばれ始めたこと。


私は、「いろいろ」なジャンルの音楽を


「いろいろ」な人と演奏したかった。



どんなシチュエーションでも、New Orleansのすてきな音楽を演奏できる


ミュージシャンになりたくて、


言われた仕事を何も考えず無邪気に喜んで、すべてやっていた。



それが、最初のトラブル。


あたりまえだけど、ミュージシャン同士には


派閥もあるし、仲の良い悪い、趣味の合う合わない、がある(らしい)。



私はそこの考慮が足りなかったために、


最初のバンドとの温度差が生まれた。




「あいつらと演奏するなら、お前ともう一緒に演奏できない」




と、直接言われた。(彼氏、彼女みたいだなぁ)



ミュージシャン同士の人間関係、


それを最初に、Tom Fischerに相談した時


「Welcome to New Orleans (こっち側へ、ようこそ!) 」って言われた。



そんなのは昔からあるらしい。

ポジティブに考えれば、やっと同じ土俵に上がる糸口が見えてきた気もした。



決定的な瞬間は、Travis Hillの死。



彼と(彼の周りの親戚を取り巻く)私とのエピソードは、


書きつくせないほどあるのですが、ネガティヴなものなので自粛。



でも、そんなことがあっても、


Travisは私を「New Orleansのミュージシャン」として使ってくれた


最初の友達の一人。



同い年の彼の突然死。


当時の私は彼の彼女とも仲が良くて、


彼の死の2日前まで一緒に遊んでいた。



そんな彼が、私の生まれた国、日本で死んだ。



その大事件の夜、



やんちゃで評判なSwamp Donkeysのメンバーは、


全員 彼のバーに集まって 一緒に泣いた。



そのたった一夜の出来事で、


私は、彼らとの2か月半のツアーを選び、



結果、Frenchmen St. の大好きだったバンドたちと距離をとることになった。





そのうちに私にも後輩ができた。


CDもできた。


ラジオもテレビも出た。


マルディグラ・インディアンのバンド Cha Waにも参加した。



でも結局、


人間関係の悩みは常についてまとっていた。



私は、私と距離をとったバンドのことも、心から大好きだったから、



ずっと演奏を続けていた。

彼らとの日々は、かなり恋しかった。




いつか再び共演する日を、いつも夢みてた。




そして、いろいろな偶然と継続が実を結び、


今回、やっと、やっと、やっと!!!

前のコミュニティーに戻ってきた!という感じがしたのです。




だから、何を犠牲にしても、このツアーに参加したかった。


なぜなら、私はみんなのことがずっと大好き、って伝えたかったから!



行動で!

この2年間、毎日毎晩、


2015年の世界ツアーに参加したことによる、


恩恵と代償の落としどころを探していたので、



変な言い方ですが、イタリアツアーに、このバンドのメンバーとして参加出来たことで、わたしの「気が済んだ」!



心配事が、一つ解決。

だから、これからNew Orleansに戻ったら、


もっともっと自由に、音楽活動ができると思います。




本当に、みんなに感謝しています。



一度こじらせてしまった人間関係でしたが、


(私は、私に原因があると思ってずっと悩んでいたけど、


 これはタイミングもありますよね。本当に、恋愛みたい!)



これからはそれに囚われすぎず、
もっともっと、演奏に集中できると思うので、


がんばります。



誤解されることばかりしてしまって、


嫌われることが多かった今までの音楽生活だけれど、


これからは、


愛されるような人間に近づけるようにも笑、


丁寧に生きていきたいと思いました。



やっぱり愛されたい!

恋愛と違うのは、


恋愛は別れたら終わり、かもしれないけど、


生きてる限り、音楽生活は終わらせたくないと思っているので、



これからも、「いろいろ」な音楽を


「いろいろ」な人と演奏していきたいです。



そして、不必要な誤解を生まないよう、


人間関係、ローカルの伝統を大切にしていきます。






そうそう、
イタリア在住のバンド「Lovesick Duo」が、
彼らのFacebook live (動画付きラジオ番組) に呼んでくれました。

よろしければ、彼らのfacebook pageよりどうぞ!演奏もあります。



(当初、7月いっぱいの予定の滞在が長引いたのですが、
急遽 浅草HUBで2日連続ライブもやらせていただきました!

写真は、ニューオリンズジャズの大先輩、東海林幹雄さんと、増澤さん!
ありがとうございました!)



日本の ヒマワリの花!

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(photo by Junjiro Inamori)

トロンボーン: 菊池ハルカ
Trombone: Haruka Kikuchi

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Comment








初めまして、こんにちは❗
いつもFBを拝見させていただいてます。NHKのライブに応募して楽しみにしてましたが木っ端微塵にハズレました(笑)
さて、今回の書き込みはとても共感しました。
結局は、音楽の世界だけでなく人と接していく限りこういうことはついて回ると思ってます。僕の場合は、それでは良くないと思いつつ、面倒くさいので離れちゃうけれど。
これから先も、ずっと音楽、人生楽しんでくださいね〜‼
from. 326 / 2017/08/08 10:53 AM
わー、コメントありがとうございます。
NHK、また次回そのような機会あれば、ぜひまたご応募ください!!

なんか、とても個人的なことを書いて大人気ないなぁと後から思ったのですが、どんな職業でもコミュニティーでも、色々ありますよね。またまだ未熟なのですが、精進します。

これからも応援していただけるよう、ブログやfacebook更新していきますので、よろしければ、またご覧になってください^ ^
from. Haruka / 2017/08/23 11:42 AM
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